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大白鳥の空

 

両親と一緒に夕ご飯を食べに2週間ぶりに実家へ

  

母が「これ読んでみて」といい

父が出してきたものは

父が脳トレーニングでもらう宿題だった。 

私も何回か父の回答に○をつけたことがあって

名作などのお話を音読してから

空欄を埋めるというもの。

  

 

1    

 

 

「大白鳥の空」  

 

北海道の湖には、今年もたくさんの大白鳥が、冬をすごしにきています。

遠い北の国から、はるばるとんできたのです。

クォーッ、クォーッ、クォーッ。

広い湖のあちこちから、鳴き交わす声がきこえてきます。

 

今日は山の雪がいつもより輝いて見えました。

春がすぐそこまでやってきたのです。

明るい春の空が広がりました。

大白鳥はいっせいに飛び立ちました。

生まれ故郷の北の国へ帰るのです。

白い翼が春の光に輝きました。

冬の間、十分身体を休めた大白鳥は、元気いっぱい飛んでゆきます。

お父さんが先頭です。家族がその後に続きます。

 

夕暮れがおとずれました。

暗くなってもまだ出発できない、六羽の家族がありました。

子供が病気で、飛ぶことが出来ないのです。

仲間のいなくなった湖は静かです。

お父さんは、病気の子供を見ながら、言いました。

「この子が元気になるまで、北の国へ帰るのを遅らせよう」

お母さんもうなずきました。

 

春は、かけ足でやってきました。

湖の岸では、黒土が顔を出し、福寿草がさきました。

ところが子供の病気は、少しも良くなる気配がありません。

それどころか、ますます弱っていくようです。

 

ある晩のこと。

家族が眠ってしまった後、お父さんは、月を見ていました。

北の国へ帰らなければならない日が、迫っているのがわかりました。

次の朝、お父さんは、旅立つことに決めました。

病気の子供を囲んで、親子は鳴きかわしました。

悲しい声が、湖に広がってゆきました。

大白鳥の家族は、病気の子供のまわりを、鳴きながら飛び回りました。

子供は、飛ぶことが出来ません。

悲しい声で鳴くだけでした。

 

大白鳥の家族は、病気の子供のそばを離れました。

北の国へむかうのです。

子供は鳴きながら、後を追いました。

鳴き交わす声がだんだん遠くになりました。

お父さんたちの姿は、山のかげに見えなくなりました。

空にうかんだ白い雲が、お父さんやお母さんに見えました。

子供は悲しい声で鳴きました。

 

その時、山の上から、はばたく白いかげがあらわれました。

お父さんたちが、戻ってきたのです。

戻ってきた家族を見て安心した子供は、その夜息をひきとりました。

湖にうつる月のかげが、悲しい色でゆれました。

 

次の朝、大白鳥の家族は、出発しました。

急がなくてはなりません。

北の国へ向かって、昼も夜も休まず飛び続けました。

寒い北の国は、大白鳥の生まれた国です。

親子は無事を喜びあいました。

 

そして、一緒に来ることの出来なかった、かわいそうな子供のことを思いました。

すると、その時、北の国の冷たい空に、

死んだ子供の姿が、光り輝きながらうかびあがりました。

クォーッ、クォーッ、クォーッ。

広い雪野原に、大白鳥の家族の声が、響きます。

北の国にも春の日差しがさしてきました。

 

 

手島圭三郎  「大白鳥の空」

            

 

 

 

父は、北国出身だから自分の家族のことのように思ったのかもしれない。

 

宿題しながら泣いていたらしい。 

母は採点しながら泣いて。

  

私も音読に集中して涙をこらえていたのに

読み終わったら3人してポロっとしちゃって。 

 

 

  

 

北海道に家族で白鳥を見に行った時のことを思い出した。 

真っ白でとてもキレイだったな。

  

 

 

  

 

 

 

お父さんとお母さんの子供でよかったなって思うのであります。

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